電子サーマルは、モータの過負荷による過熱保護を目的に使用します。
工場出荷時は富士の標準モータの電流値が設定されていますが、モータが異なる場合は以下の設定を変更して下さい。
モータが過負荷になりますとOL1アラームで保護動作が働きます。
■特性選択(機能コード:F10)
F10 データ |
機能 |
1 |
汎用モータの自己冷却ファン(自冷)※冷却ファンがモータ軸に付いているタイプ |
(低周波数で運転する場合,冷却能力が低下します) |
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2 |
インバータ用モータ,高速モータの他励ファン※他励ファンにより冷却するタイプ |
(出力周波数によらず一定の冷却能力を保ちます) |
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■ 動作レベル(機能コード:F11)
電子サーマルの動作レベルを電流値[A]単位で設定します。
通常はモータ定格電流の1.0~1.1 倍程度に設定します。
電子サーマルを不動作とする場合は(F11=0:不動作)に設定してください。
■ 熱時定数(機能コード:F12)
F12 により、モータの熱時定数を設定します。
F11 で設定した動作レベルに対して150 %の電流が連続して流れた場合の電子サーマル動作時間として設定します。
富士電機の汎用モータをはじめ、一般的なモータの熱時定数は22 kW 以下は5 分、30 kW 以上は10 分程度です。
【注意事項】
インバータ二次側に複数台のモータが接続されている場合、電子サーマルによるモータ保護を正しく行うことができません。この場合、モータごとにサーマルを挿入してください。